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2026.8.5

破砕刃・コンベヤは“使い方”で寿命が変わる。設備を長持ちさせ不意なプラント停止を防ぐ現場のコツとは

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破砕機の刃やコンベヤは、プラントの安定稼働を支える重要な消耗部品です。
しかし、多くのケースで交換や修理が必要になるまで使い続けてしまい、突然の停止や想定外のコスト増につながるケースも少なくありません。

設備や各部品の寿命や交換時期は「機械そのもの」だけでは測りきれません。
投入物の素材や時間当たりの投入量、調整の仕方等でも変動します。
本記事では、破砕刃・コンベヤの寿命を伸ばすために現場で押さえておきたいポイントをご紹介します。

なぜ設備寿命の管理が重要なのか

破砕機やコンベヤは、壊れてから対応すると大きな損失につながります。

・突然のライン停止
・修理部品の手配待ち
・生産計画の遅れ
・人員調整の手間
・緊急対応によるコスト増
・顧客の信用を失う

こうしたリスクを避けるには、「壊れる前に気づく」ことが何より重要です。

設備は買って終わりではありません、年月をかけてより使いこなしていく必要があります。
そうすることで、日々の使い方と管理計画を立てることでプラント寿命は大きく変わります。
次の項目からは具体的な例を挙げ説明していきます、他のプラントにも共通する部分もありますので是非ご参考にしてください。



①1軸破砕機|隙間調整が寿命を左右する

1軸破砕機は、固定刃と回転刃で削り切るように破砕する機械です。
構造上20rpmなど遅い回転数では破砕が出来ないため、100rpmなど早い回転数で運用することが多く、必然的に刃の摩耗が早い機械です。

固定刃に対して回転刃が通過する瞬間に切断するため、”刃のクリアランス(隙間)”が非常に重要になります。

たとえば、隙間1mmと隙間2mmとでは、破砕効率が大きく変わります。

隙間が広がると、

・1回転あたりの切断量が減る
・材料が破砕室に長く滞留する
・処理能力が落ちる
・余計に刃が摩耗する
・電力消費も増える

といった悪循環になります。

摩耗による刃のすき間の開き具合は、投入物や投入量によって変動しますが、各破砕機ごとにリードタイムを見極め、隙間を詰める調整を定期的に行うことが理想です。



②破砕のサイズ設定を”欲張らない”ことも長寿命のコツ

スクリーン付きの破砕機では、破砕物がスクリーン穴のサイズ以下になるまで破砕され続け、その間破砕室内部に残ります。

つまり、スクリーンサイズを小さくすればするほど、破砕の回数が多くなり、処理能力の低下や摩耗率、消費電力が増加します。

たとえば50mmが欲しい場合、40mmを狙う必要はありません。
平均50mmで出せる設定を見極め、刃の摩耗も少なく、ランニングコストも抑えられる状態の運用が最適です。
破砕サイズにおいては小は大を兼ねますが、ランニングコストを最適化するために、細かくしすぎるほど設備には負担がかかる事を考慮しましょう。

③2軸せん断式破砕機|刃先管理が命

2軸せん断式破砕機は、隙間のないハサミで切るイメージの機械です。

切断力の高い装置は、刃と刃の隙間は約0.1mmほどのクリアランスしかありません。
そのため、

・砂
・ガラス粉
・瓦礫
・金属片

には弱い特性があります。

これらが入ると、破砕の工程で粉状の物が発生し、刃と刃の間に入り込み“ヤスリをかけ続ける状態”となり、カッターの寿命が大きく縮みます。
極力上記の素材の投入を避け、あるいは事前にふるい機で砂を抜く工程を入れるなど、前処理が非常に重要です。



④肉盛りのタイミングを逃さない

2軸せん断式破砕機の刃は、角が丸くなってきたらメンテナンス時期です。
目安としては、角部が”半径5mm程度”丸くなったら肉盛り推奨です。

この段階で補修すれば、

・破砕能力低下を防げる
・摩耗進行を抑えられる
・再生回数も確保できる

というメリットがあります。

2軸せん断式破砕機の刃は多くの場合、高い強度、靭性、耐摩耗性、肉盛り修正が可能なクロムモリブデン鋼を採用しています。
焼き入れされている表面部分が削れた状態(角部半径6mm以上削れた状態)を放置して破砕を続けてしまうと、やわらかい内部が外に出てきてしまい、加速度的に削れやすくなり、最終的には肉盛り不能になることもあります。

早めの肉盛りが、最も安いメンテナンスです。



⑤粗破砕機|シャフト摩耗を見逃さない

粗破砕機は、刃の隙間が広く、引きちぎるように処理するタイプです。

投入物への許容範囲が広く手間も掛からない、非常にタフにかつ大雑把に使用していける破砕機ですが、反面手間が掛からないがゆえに、長期間メンテナンスを放置されがちな装置です。

ある程度の摩耗はリカバリーできる装置ですが、特に重要で見逃したくないのがシャフト摩耗です。
シャフトが摩耗によりやせ細ってしまうと修理が難しく、入れ替えの必要に迫られ、思わぬ大きな出費に繋がってしまう事もあります。

シャフトには摩耗防止のために肉盛り溶接された部分(バッテン印など)が施されています、この肉盛りされた部分さえ維持しておけばシャフトの芯が細くなる事を防げます。

この溶接の肉盛り部分が薄くなっているのは、本体シャフトが削れ始めているサインです。
これを見逃すと修理規模が一気に大きくなりますので、定期点検を実施して、薄くなっていたら追加肉盛りで修理を掛けてください。



⑥コンベヤ寿命は“現場ごとに違う

コンベヤの寿命は一律ではありません。

・何を流しているか(鋭利なものや金属はあるか)
・稼働時間
・落差や角度
・乗り継ぎ方法
・粉塵環境

これらで大きく変わります。

他社の寿命データはある程度の目安として参考になっても、自社には当てはまらないということが多くあり自社ラインごとの交換周期(リードタイム)を把握しておく必要があります。

また突発的な故障が起きた場合、一部の部品の欠損で済む場合が多い機械です。
その部品さえあれば復旧が短時間で済むケースが多いため、一通りのパーツ在庫を持って保管しておくことを推奨します。




⑦オペレーターの気づきが設備を守る

設備の異変に最初に気づくのは、現場で毎日使っている方です。

・音が変わった
・振動が増えた
・ベルトの走りが悪い
・ローラーが重い

こうした違和感は、毎日現場にいるオペレーターしか気づけません。

突発的な故障を防ぎ、設備を長持ちさせる会社は現場の方が『自分たちで使いこなす』事を意識しています。
音や振動、処理能力低下などから『いつもと違う』を敏感にとらえ、放置せずに即報連相することで、多くの故障を防ぎリスク回避できます。



まとめ|寿命を伸ばす最大のコツは“早め対応”

破砕刃・コンベヤの寿命を伸ばすポイントは、特別なことではありません。

・刃の隙間調整
・摩耗の早期発見
・適切な肉盛りタイミング
・前処理による異物除去
・定期点検
・現場の違和感共有

この積み重ねが、設備寿命・稼働率・利益率を大きく左右します。
リョーシンでは、設備導入後も安心して長くご使用いただけるよう、消耗部品の交換時期のご提案や定期点検、メンテナンスのご相談まで、継続的にサポートできる体制づくりに努めています。

設備を長く、強く使い続けたい方は、ぜひ一度ご相談ください。

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