日本のプラスチックリサイクルは、マテリアルリサイクルへの移行を目指しつつも、
現状では採算性の課題から、燃料化によるサーマルリカバリーが中心となっています。
特にRPFは需要が供給を上回る状況が続いており、
今後も設備投資が求められる分野です。
一方で、塩素濃度管理、火災リスク、原料配分の属人化など、
RPF製造には安定運用のための多く課題があります。
本記事では、RPF製造の現状と市場動向、
そして安全かつ効率的なプラント構成の考え方について解説します。
1.なぜ今、RPF製造が注目されているのか
特に、今まで焼却や埋め立てに回っている、廃棄物である汚れているプラを
徹底的に選別し、燃料として販売する計画が増えています。
RPFは、現在でも需要量が供給量を大きく上回る状況が続いており、
リサイクラーも投資を行っています。
こうした背景の中で、今後も安定した需要が見込まれる分野といえるでしょう。
2.RPFとは?
RPF(Refuse Paper & Plastic Fuel)は、プラスチックを主原料に、
木くず・紙くず・繊維くず・畳などを混合して製造される廃棄物由来燃料です。
■プラスチック:約10,000kcal
■木・紙・繊維など:約3,000kcal
これらを、需要先の要望に応じて配合調整することで、カロリーを調整し、
安定した特性を持つ燃料を作り出します。
一方で、塩素分が多い原料を使用すると、焼却時に塩化水素ガスが発生し、炉材の劣化やダイオキシン発生リスクが高まるため、需要先の要望に応じた塩素濃度の管理
(例:3,000ppm以下、条件により10,000ppm以下)が重要となります。
3.RPF製造で差がつくプラント設計の要点
3-1. 解体系廃棄物からRPFを作るためのプラント設計の工夫
解体系廃棄物を燃料とする場合、特に大切なのが砂対策です。
砂は、減容圧縮機やスクリューの摩耗を早め、ランニングコストを悪化させ、
プラント寿命に大きく影響します。
そのため、
・破砕
・2段振るい(8~10㎜)による砂抜き
といった工程を設け、設備を守る設計が求められます。
また、燃料としてまとまりを良くするには、
高精度な風力選別も欠かせません。
選別精度が低いと、燃焼ムラや品質低下に繋がります。
3-2. RPF製造における火災リスクとその対策
RPFは、減容圧縮や成型時に摩擦熱が発生し、その後ヤード保管時に、
蓄熱や発酵によって、炭化・発火するリスクを常に抱えています。
主な対策としては、以下が挙げられます。
・ヤードの温度管理《 ヤード管理型Fireflyのデモ動画はこちら 》
・ワンロットずつ管理できるボックス保管
・網状容器による通風確保(▼保管例)
また、成型後に水中コンベアで一度水没させる方法は、
全体の約9割のプラントで採用されており、発火リスク低減に有効です。
3-3. 属人化しがちなカロリー調整を‟仕組み化”するには
多くの現場では、RPFのカロリー調整を、
重機オペレーターの感覚に頼っているのが実情です。
現在多くのプラントでは、「プラを1掴みしたら他原料を〇掴み投入する」といった大まかなカロリー調整を行っています。
そのため、原料の種類が変わったり、掴む量や比重が変動した場合に
意図した調整ができず、カロリーを安定させることができません。
これをシステマチックに行う方法として、
・プラスチック用タンク
・木/紙/繊維用タンク
をそれぞれ設け、タンク下部にあるスクリューの回転数を制御することによって、自動的に配分・カロリー調整を行う方法があります。
属人化を防ぎ、誰がオペレーターを担当しても品質を安定させることができる、
有効的な考え方です。
3-4. 処理効率とランニングコストを左右する設計ポイント
RPF製造プラントの中でも、減容圧縮機は非常に消費電力が大きいため、効率的に高い処理能力を発揮させる必要があります。
ここが、プラントが利益を生み出せるかどうかを左右する重要なポイントと言っても過言ではありません。
各メーカーの機械にはそれぞれ特徴があり、投入条件を調整しながら最も処理能力を引き出せる条件を探ることが、本来の「使いこなし」にあたります。
しかし、リサイクラーがその最適条件を自ら探求していくのは現実的には難しいと考えています。
そのため、検討の際には、弊社が考える最適な条件・運用方法をご提案し、
処理能力の最大化と安定運転の実現をサポートいたします。
大型プラントの設計にあたって、
プラント内に必要となる各種機械について個別に紹介している記事もございます。
ご関心のある方は、ぜひあわせてご覧ください。
▶▶▶ ますます大型化する廃棄物処理プラントのご紹介 ◀◀◀
4.市場動向|RPFを取り巻く環境はどう変わっているか
カーボンニュートラルの流れを背景に、
化石燃料から廃棄物由来燃料へという動きは世界的に加速しています。
その結果、
・プラスチック燃料の需要増加
・原料の取り合い
・RPFプラントの増加
といった状況が生まれています。
またマニフェスト管理や月間契約により、RPFの供給は自由競争ではなく、
現在契約先を持つ企業が強い構造になっています。
新たにRPFプラントを計画する際には、最低限旧プラントよりも
採算性の高いプラントが求められます。
5.リョーシンの強み|検討段階から“形”にできるサポート
リョーシンでは、デモセンターを活用した実証・検証が可能です。
■破砕・選別による原料作成
■減容圧縮設備を持つ企業様と連携し、サンプルRPFを製造
■塩素自動選別が可能なソーター
■省エネ・低ランニングコスト設備の提案
「机上の討論ではなく、実際の原料で確認できる」ことで、
RPF製造検討における大きな安心材料を、リョーシンは提供します。
5-1. RPF製造は“設計力”で差がつく時代へ
弊社はお客様へプラントを提案する際、
―より利益を残せること
―よりリスクマネジメントしたライン
―より環境に優しく、地球の資源を残せるようなプラントの提案
を心がけています。
大型のプラント構築では、そのフローの出来次第で顕著にその差が出てきます。
RPFは今後も需要が見込まれる一方で、
安全性・品質・コストをどう両立させるかが重要になり、
プラント設計の段階から考えることが、安定したRPF事業に繋がります。
RPF製造をご検討中の方は、ぜひ一度、リョーシンへご相談ください。
製品の詳細については
こちらからお問い合わせください。