廃棄物処理・リサイクルプラントの導入は、会社の将来を担う、『大きな投資を伴う重要な意思決定』です。
しかし、「とりあえず機械を選ぶ」から始めてしまうと、事業計画と乖離し、その装置を使うためのプラントとなってしまい、思うように利益が出ないケースも少なくありません。
本記事では、事業計画の立て方から機械選定、導入、運用まで、失敗しないためのポイントを解説します。
まず考えるべきは「事業計画の土台」
プラント計画を進めるうえで最も重要なのは、事業計画の明確化です。
特に押さえるべきは次の3点です。
①廃棄物の量(現在・将来)
②どのような組成の材料を取り扱うのか(かさ比重の設定まで)
③最終的にどのような状態に加工し、いくらで売却するのか
この「量」と「品質」と「価格」のバランスが、事業計画の根幹となります。
ここが曖昧なままでは、どれだけ優れた機械を選んでも、絵に描いた餅の計画になってしまい、そもそもどのくらいの利益出せるのか計算もできません。
その背景には、現場ならではの具体的な問題があります。
機械選定は“事業計画の実現手段”
100%の機械は存在しない
破砕機や選別機に、すべてを完璧に処理できる機械は存在しません。
重要なのは、「どこまで(何%まで)希望を実現できるか」を見極めることです。
また、処理量が定まっていなければ機械の選択肢が多すぎて、無駄に時間を費やすだけではなく、事業計画の進捗も図れなくなってしまいます。
機械の選択肢は広く持つ
日本国内だけでなく、海外も含めると機械の選択肢は大きく広がります。
ただし、海外の情報は表に出ていないことも多く、情報収集が難しいのが実情です。事業計画で、より競合他社より優位性のあるプラントに仕上げるためには、当然多くの機械を比較検討し、より優位性のある機械で構成する必要があります。
リョーシンでは、日常的に国内外の機械情報やリサイクル業界の動向を幅広く把握しています。多くのお客様にとって、機械選定のための調査に膨大な時間をかけることは現実的ではありません。
そのような場合には、ぜひお気軽にご相談ください。最適な機械の組み合わせを、短時間でご提案することが可能です。
壊れない設計かどうかが分かれ道
プラント設計で見落とされがちですが、「機械が壊れないかどうか」が非常に重要な視点です。
事業計画では年間の稼働時間を前提に利益を算出します。
しかし実際には、機械が壊れた場合、破損した部品によって修理に掛かる時間や手配する時間が存在し、場合によっては数カ月間プラントの操業が停止してしまうリスクが存在します。このダウンタイム(停止時間)で苦労された経験をお持ちの方も多数いらっしゃると思います。
事業計画の段階で注意すべき点の1つは、例えば投入する材料に「金属の塊」が混入する可能性があるかどうかです。これにより、
・異物が入らない前提で設計するのか?
・異物が入る前提で機械を選ぶのか?
という重要な判断が必要になります。
そのほかにも、次のようなポイントを事前に検討しておくことが重要です。
・安全装置の有無
→例えば、破砕機にセーフティークラッチが搭載されているか?
・異物、重量、鋭利、腐食に対する耐性
・24時間稼働に耐える設計にするか(将来的にもどうか?)
・定期メンテナンスに要する時間
・故障のリスクがある大型部品の手配にかかる時間とコスト
・イニシャルコストとランニングコストのバランス
→例えば、数年ごとに大規模な支出が伴うスペアパーツが存在するか?
・消耗品の各パーツの寿命と予算計画
・日常メンテナンスに要する時間
これらを事前に整理し、事業計画の段階で設計に組み込んでおくことで、選定される最適な機械は大きく変わります。
広い意味で、この「情報量の差」が、そのままプラントの完成度の差となり、導入後の利益率に大きな違いを生み出します。
必ず行うべき「自社材料でのデモテスト」と「稼働現場の視察」
「自社材料でのデモテスト」で実現性を確認
設計したフローが実際に成立するかは、テストを行ってみなければ分かりません。
・選別率
・破砕サイズ
・処理能力
これらを、実際のサンプルで検証することが重要です。
さらに、手に入れたサンプル完成品を納品先に持ち込み、「この品質で問題ないか?」「いくらで買い取ってもらえるか?」を事前に確認することも欠かせません。
実際の処理量相当でテストする
例えば、1時間あたり5トンの処理を想定している場合、実際に5トン投入してテストしなければ意味がありません。
機械に材料を通す際、投入量が多い場合と少ない場合では処理の結果が大きく違います。特に、選別機械に関しては適正量があり、それを超えると選別率が極端に低下し、ひどい場合にはまったく選別されないまま排出されることもあります。
機械は、条件が変われば処理能力や結果も大きく変わります。
実際の現場でも、許容量を超えた状態のまま、希望の選別が出来ないまま使用されているケースが見受けられます。
テストの段階や稼働現場の視察では、しっかり希望の処理量が希望通りに処理できているかを見極める必要があります、ここを見誤ると、事業計画全体が崩れますので特に注意が必要です。
導入前に押さえるべき「スケジュールと制度」
プラント導入には、許可申請や補助金の活用も大きく関わってきます。
・許可申請(約1.0〜1.5年)
・補助金の申請タイミング(公募開始は4~5月が多い)
・契約・発注のタイミング(補助金採択以降)
すべてを逆算して計画することが、「成功の鍵」となります。
リョーシンでも、これまで多くの補助金活用を支援してきた実績があり、ご案内させていただくことも十分可能です。
導入後に差がつく「運用と保全」
プラントは、決して導入して終わりではありません。
重要なのは、稼働率を維持し続けることです。
・刃物のメンテナンス
・コンベアなどの消耗部品の管理
・故障時の対応を想定した体制づくり
これらを怠ると、機械の能力は確実に低下します。
一方で、適切な保全を行えば、事業計画以上の能力を発揮するケースもあります。
機械は「使い手次第」で価値が変わり、利益率にも大きな差が生まれます。
リードタイムを把握し、適正な在庫を手配するなど、いわゆる『使いこなしている』お客様が売上、利益を増やされています。
リョーシンでもすべてのお客様に機械を最大限活用していただけるよう、
サポートを進めています。
まとめ|成功の鍵は「計画と現実の一致」
最後に、今回のまとめです。
プラント計画で重要なのは、次の4点です。
①事業計画を明確にすること
②実現可能な範囲で設計すること
③実機で検証すること
④導入後も使いこなすこと
会社の将来を担う、大きな投資だからこそ、成功事例を参考にしながら、着実に積み上げていく姿勢が重要です。
リョーシンでは、事業計画の立案から、機械選定、検証、導入、そして運用まで、一貫したサポートが可能です。
プラント計画をご検討中の方は、お気軽にご相談ください。